ケイ(ジョン=) Kay ( John )(英語)
…「火から生まれし者」「美しさ、賢さ」または「純粋な女」(「ヤハウェ<「在るとい
う者」>は恵みを垂れ賜うた。神は恵み深い」)。
cf. ケイをケルト語由来とするなら、ゲール語のクネード Cinaed 「火から生まれし者」
またはカナフ Cainnech 「美しさ、賢さ」に当たる英語名のケネス Kenneth の愛称
の 一つと考えられる。これは、スコットランドの男性に多い姓で、ジョン=ケイの
出身地がスコットランドに近いランカシャー地方のベリーであることと考え合わせ
れば、こちらの説が正しいかも…。
別の説によれば、ギリシア語女性名アイカテリネ Aikaterine のラテン語形カタリ
ナ Catharina (実在不明の殉教した聖女)に由来するキャサリン Catherine の愛称
の一つで、「純粋な女」の解釈は、ギリシア語のカタルシス kátharsis 「浄化」の形
容詞形 katharós 「純な、清らかな」と同一視されて、後世に生まれたもの。これは
聖女の高い純潔性や倫理性からのイメージによる。また、「拷問」(殉教の際、突起
の付いた車輪に縛られた)を意味するギリシア語 aikía が語源とする説もあり、さ
らに別説では、「遠くへ跳んでゆく」(ギリシア神話で、天上・地上・地下の三界を
支配する女神ヘカテ Hecate に由来)を意味するギリシア語の hékatos から派生した
hekáte が語源で、「はるか遠くから力を及ぼすもの」と解釈され、「月の光の力」
とされた。
名前のジョン(洗礼名?)は、『新約聖書』中のヨハネ Johanan に由来。原義は
Johovah has favoured 「ヤハウェは恵みを垂れ賜うた。神は慈悲深い」。